最近の話題

京都の老舗企業を訪れて その②

今回は前回に引き続き、京都の伝統を受け継ぐ企業のレポートをさせていただきます。

松井酒造様

http://matsuishuzo.com/

松井酒造株式会社は江戸時代(1726年、享保11年)の創業で、280年の歴史があります。

兵庫県の香住で酒造りを始め、のちに京都へ移ってきました。現在は、左京区吉田で酒蔵を構えてらっしゃいますが、約40年前、地下鉄工事の影響で地下水が途絶え、しばらくの間、伏見で酒造りを行ってらっしゃいました。

代表的な銘柄としては「神蔵(かぐら)」「京千歳(きょうちとせ)」などで、試飲させてもらいました。

神蔵は口当たりがすっきりとしていて、どことなく微発砲しているような刺激もあり、個人的にはとても美味しく感じました。一方、京千歳はいわゆるスタンダードな感じのお酒で、これからの時期、熱燗にしたら最高だと思いました。

平八茶屋様

https://www.heihachi.co.jp/

今回、宿泊場所として訪れたのが、創業440年の歴史を持つ平八茶屋さんでした。

入り口を入った瞬間から、「これぞ京都」といった何とも言えない趣のある佇まいで、 今回、20代目当主にあたる園部平八様にお話しいただきました。

まずは、平八茶屋の歴史につきまして、 こちらは安土桃山時代に若狭街道の街道茶屋がルーツで、その当時から出されている「とろろ麦飯」は今でも名物とのことでした。そこから、料亭に変化していく中で、現在は「ぐじ(甘鯛)」を中心とした料理を出されているそうです。

次に、京料理につきまして、京料理は元々京都の郷土料理で、北前船から運ばれてくる良質な「昆布」、きれいな「水(軟水)」、「京野菜」、「川魚」これらの条件がうまく融合し、薄味で素材の味を上手に引き出した料理が発達したそうです。料理の種類としては、「会席料理」「有職(ゆうそく)料理」「懐石料理」「精進料理」「川魚料理」の6つがあるそうです。

最後に、食事時のマナーについてお話していただきました。色々と作法はあるそうですが、基本は、お客様や同席した方に不快を与えないのが大事だということを教わりました。

その後、美味しい料理をいただき、お宿でゆっくりと過ごすことができました。

③につづく